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標高3,500mを越すチベット旅行では、高山病についてのしっかりした知識と、「高度順応」のための予防行動が必要となります。高山病は「運だ」とか「体質だ」とか言われますが、決してそんなことはありません。正しい知識で積極的な順応行動を行うことが快適なチベット旅行のカギとなります。
高山病とは?
標高があがるに連れて、空気中の酸素濃度が低下し、血液中の酸素濃度が低くなることによって人体に生じるさまざまな症状の総称を「高山病」とよびます。
たとえば、海抜3,600m(富士山の頂上とほぼ同じ)のラサでの空気中の酸素濃度は、普通われわれが生活している場所の3分の2以下になるといわれております。高山病は人により症状が違い、体調により同じ人でもその症状が現れたり、現れなかったりというやっかいな病気で、年齢・性別
・ 体力等に関係なくかかるといわれています。
高度が一気に3,000m以上上がれば、急激な環境の変化に身体が何らかの反応を示さないほうが珍しいかも知れません。症状が出ないからと言って安心してはいけません。一般的に初期の症状として手足のむくみ、めまい、体のだるさ、吐き気、頭痛、のどあれなど、風邪に似た症状があげられます。風邪と思って見過ごすと、重病、命取りとなる病気なので、早いうちからの対策が必要です。そのためにも高地に到着したときに高度順応という、酸素濃度の低い場所に身体がなれるような行動をすることが必要です。
具体的な内容はとしては以下のようなことが挙げられます。
◆「過呼吸」「深呼吸」の徹底。これは腹のそこまで息を吐いて腹の奥まで息を吸う。意識して行うと効果があります。
◆水分を十分に取ること。チベットを含めて中国はトイレがあまり清潔ではない場合が多いので、女性の方は特に水分を取りませんが、一日に4-5リットルの水分を取るようにしてください。高所は乾燥しており、気温も低いため、呼吸をするだけでも肺の中の暖かい水分を含んだ空気が体内から出て行き、身体の水分が失われます。また、酸素が足りなくなると、血中のヘモグロビン量が増え、その粘性が高くなり、血液の流れも悪くなるとともに血栓も出来やすくなります。水分を補給すれば血液の粘性を下げることが出来ます。さらに高山病の症状がでると、細胞内でのガス交換がうまくいかなくなり、細胞内から水分が染み出し、体内にたまってむくみや浮腫となります。そのため大量の水分を補給し、代謝を良くして余分な水分を排出することが必要になります。
◆適度な運動(散歩など)。これは酸素を体内に取り込むために有効です。高所で運動すると身体がきついからちょっと昼寝をして慣らす、ということが有効なように思えますが、身体の中に酸素が有効に取り込めず、逆に高山病になりやすくなるのでやめてください。
また酸素ボンベを吸うことは、対処療法で、高山病を根治するものではありません。気分が悪いときに吸うのは良いでしょうが、吸うのを止めたら症状がまた出てくるので、気付け薬程度で考えていたほうがいいでしょう。深呼吸で代用することが出来ますし、深呼吸はお金がかかりません。
ガイドや添乗員の指示に従うことも大事です。自分では大丈夫そうでも、他人の目で見て具合が悪ければそれはかなり症状が悪いということ。高山病の特効薬は下山することです。せっかくチベットに来たのだから・・・、と思うのではなく、また次回来ればよい、という気持ちで成都まで下りるくらいの余裕が必要でしょう。
リラックスすることも高山病の予防につながります。病は気からという言葉もあるとおり、高山病になったらどうしようと思っている人ほどなりやすいことは事実です。ゆっくりお茶を飲んだり、こういうときだからこそ日本のお菓子を持っていって食べたりするのもいいかもしれません。
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